日系航空会社の機内で、ファーストクラスのランチやディナーのサービスは、フランスの伝統的なコースに則っています。食前酒などから、オードブルに始まり、パンを選んでいただいて、スープ、アントレ(メインディッシュ)、そしてサラダ、チーズ、デザートやフルーツ、そして最後にコーヒー・紅茶などの飲み物という順番になります。サラダがメインディッシュの前に来るのは米国式です。さて、こうした西洋の食文化におけるコースの流れに沿い、それぞれを簡単に掘り下げてみてみましょう。
キャビア (Caviar) | カスピ海が生産地なためロシアとイランが2大生産国です。キャビアはチョウザメ (Sturgeon)の魚卵(Roe)です。この魚卵を塩漬けにしたもの。 チョウザメの種類では、
氷を入れた容器に入れるか氷塊の上に載せて供します。お好みで、レモン、卵の白身か黄身の裏ごし、生のみじん切りのさらした玉ネギ、ミニトースト、あるいはブリニ(ミニホットケーキのようなロシアの丸パン)を添えて。よく冷えたウォッカ(Vodka)は勿論、辛口のシャンペンや白ワインも合います。 |
フォアグラ、 雁肝、鵞肝 Foie Gras Doie(仏) Fat Goose Liver(英) |
フランスのストラスブール(Strasbourg)が元祖の名産地。その他は、ペリゴール地方Perigord)、ランド地方(Landes)のものが有名。鵞鳥(がちょう)とは、野生の雁(がん)を飼育して家禽化したものです。 フォアグラは鵞鳥の肝臓が原料だが、時に雁の肝臓を使うこともある。鵞鳥に無理矢理ご馳走を食べさせ、運動させずに肝臓を肥大させる。 フォアグラは、パテ・ド・フォアグラ(Pate de foie-gras, paste of fat goose liver) など丸く型取りし、ゼリーで包んだパテで供す。 |
西洋松露(しょうろ)、 Truffe トリュフ(仏) Truffle トラッフル(英) |
主にフランス、北イタリア、ドイツなどの林や森の土の中に発生するきのこの一種。黒褐色で、独特の香り。人工栽培は難しい。 樫、栗などの根の地下深く、埋もれたところに発生するので、メス豚を使って採集。(豚の大好物なため) 掘り出した瞬間に人間さまが頂戴するという原始的な方法が利用されています。 パテ・ド・フォアグラに トリュフを合わせることもあります。 |
アンチョビ(Anchovy) ひしこいわし |
地中海産のひしこいわしの頭と内臓を除き塩漬けにした後、オリーブ油につけたもの。 オードブルとしては、食パンを薄くきり、薄切りチーズをのせ、さらにアンチョビを並べ、天火であぶったものが一般的。もちろんソースや、多くの料理に使われます。 |
スモーク サーモン (Raw Smoked Salmon) |
長時間いぶし、脂肪を除去した、鮭のさしみのような感じのする半生のもの。スコットランド産のものが有名。 薄くスライスし、レモンを添えて。 フウチョウボク科の花のつぼみであるケッパー(caper)を添えることも。 |
生ハム (Raw Smoked Ham) |
普通のハムは塩漬けの豚肉を一旦蒸して燻製にするが、生ハムは塩漬けした生肉をそのまま燻製にする。イタリアのプロシュート(Prosciutto)が代表的。 メロンや桃のように柔らかいフルーツに載せたり、筒状に巻いたりしてサービスします。メロンとの組み合わせはプロシュート・エ・メローネ(Prosciutto e melone)と呼ばれて有名ですね。 |
カナッペ (Canape) | 略式のオードブルのこと。5ミリメートルくらいの厚さの白いパンを丸い型で抜いて、(油で揚げる、焼くなどして)その上にバター、チーズなどを塗り、各種の材料(シーフード、オリーブなど)をのせたもの。 |
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